W様のBMW525iが車検でご入庫です。
ひととおり点検しまして、状態良好でした。
ただし、走行距離も7万キロを超えてきましたので、消耗部品の交換や少し手を入れる部分もあります。

フロントウィンドウにひびが入っています。

補修という手も、無いわけでもありませんが、ちょうどワイパーが当たる部分なんですね。
この部分を補修すると、ワイパーラバーが補修跡に引っかかって、拭きムラが出来てしまいます。
少し目障りですね。
交換で対応させて頂きました。

スパークプラグの摩耗が始まり、中心電極がすり減ってギャップが大きくなっています。
DENSO IRIDIUM TOUGHに交換でした。

コントロールユニットを診断すると、エンジンコントロールユニットでVANOSソレノイドバルブのエラーが入力されています。
VANOSの場合、誤作動ということは少ないのですが、念のためにエラー消去をしてアイドリングで状況確認をします。
エンジン回転が変化すると、VANOSソレノイドのエラーが再入力されましたので、機能不良は間違えありません。
新しい物に交換して、再度テストを試みましたところ、エラー入力もなく復調しました。

アライメントのご依頼も頂きました。
リアにエアサスを装着しているクルマですので、少しだけ調整に時間をかけます。
とは言いましても、基本的に通常の車両と違いはありません。

最初にリア側のキャンバーから調整していきます。
写真でわかりますように、アライメント調整は、ブッシュの位置を修正する作業となりますので、ブッシュがヘロヘロ状態だと、思った通りの走りを取り戻すことはできません。

キャンバーが終わったら、リアトーの調整に移ります。
ハイとコントロールセンサーがあるので、ムーンレンチでセンサーを交わして調整します。
こちらもブッシュの位置を修正です。
E6xは、リアトーの調整が少しやりやすくなっています。
E39の頃は、工具が入りにくく、しかも力が入らない場所で、非常に時間と体力を要する作業でした。
キャンバーもトーも、左右差が少ない位置で調整し、走りやすいところを探していきます。

次にフロント側の調整に入っていくわけですが、この時には、ステアリングが中心位置になるところで調整します。
便利ですね、診断機で0がわかります。
古いタイプのBMWだと、スピンドルの合いマークで合わせますので、イマイチ大雑把だったりします。

フロントキャンバーは、ナット横のボッチを叩き落としてアッパーマウントが動ける状態にして調整です。
+-20′くらいしか動きませんので、大きく狂っている場合は足回りのパーツを見直す必要があります。

最後にフロントトーの調整をして、走行テストにて状態を確認します。

今回は、リアトーの狂いによるスラストアングルを修正し、フロントトーが大きくINに入った状態を修正しました。

数値を足回りの各部に当てはめると、こんなイラストになります。

追加ご依頼で、WAKO'S RECSで燃焼室のカーボンを落とし、エンジンレスポンス向上を狙いました。
全て作業が完了し、無事納車となりました。
http://www.stella-motors.co.jp
スポンサーサイト